飲めば都 (新潮文庫)

by 北村 薫 | Literature & Fiction |
ISBN: 4101373337 Global Overview for this book
Registered by yomikaki-dou of Tochigi / 栃木市, Tochigi-ken Japan on 2/4/2014
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Journal Entry 1 by yomikaki-dou from Tochigi / 栃木市, Tochigi-ken Japan on Tuesday, February 4, 2014
それがたとえ酔っぱらいであっても、北村さんに書かせると
なんだかチャーミングな女性に思えるから不思議です。

お酒の席で、これだけ醜態をさらしていても、けっきょくいい人と巡り合って
幸せになるっていうオチは〈ふーん〉って感じですが、
それを言うとひがみっぽいのでここだけにしておきます・・・

いや、なにも酒飲み女のお話が読みたかったわけではなく、
この本の主人公は編集者なんです。
作家が文芸編集者を書く。これはもう、常に身近にモデルがいるわけですから、
どんだけリアルなんだって思いますよね。

高校教師時代にため込んだ女子高生観察の蓄積から生まれた名作の数々を思えば、
作家になってからの女性編集者観察の成果がここに現われるとなったら、
そりゃ読まずにはいられませんて。
お酒飲まない人でも、楽しく読めると思いますよ。
思い出したくもない失恋の話とか、よくもまぁほんとに、こんなふうに書けるなぁ―。
あと、居酒屋に出身校別のノートがあるっていいなと思いました。


Journal Entry 2 by planariabooks at Tochigi / 栃木市, Tochigi-ken Japan on Tuesday, March 25, 2014
終始、飲んだくれ、酔っぱらいの醜態がベースにあるお話。
人の失敗談とは、ここまで面白いものかと…笑。

でも、お酒が見せる、人のお腹の中や心の中って、どこまでいっても
憎めない愛らしいものを持ってるとも思いましたね。
飲まずにやってられるか…。そういう為にお酒ってきっとあると思うし。
そこから、生まれる人間模様もこれまた愉快です。

私は、「4.指輪物語」が好きです。文ネエを抱きしめてあげたくなります。
もちろん、全体を通して、クスッと笑いながらも
妙にお腹の中にずしーーんと来る言葉も多々ありました。

飲んだからって悩みも困りごとも、トイレに流したいようなできごとも
消える訳ではないけど、きっと、みんなまたお酒を飲むんだろうな〜。

私は、お酒の席で幸い、記憶をなくしたこともないし、
それほど、醜態をさらしたこともないので、
ここに出て来る都のような劇的(?)な恋愛に至ることもなかったけど、
あー、あの時、ちょっと酔ったフリでもしてい〜た〜ら〜なんて
遠い記憶をたどる楽しい時間も持てました。

都さんの場合、全力で酔ってますが。笑

お酒が飲める人も、飲めない人もサラッと楽しく読める1冊だと思います!

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